便利な工具・変わった工具
- 使って便利な工具、少し変わった工具をご紹介します.
- 良く出来た工具は意外と長持ちするもので、値段が高めでも少しずつ使いやすいものを買い揃えていくと良いでしょう. 新しい良い工具を使って、いつも気づくのですが作業の効率が全然違います. 費用を惜しまずにもっと早く買っておけば良かったと思うことがよくあります.
- ハンダゴテにもピンからキリまでありますが、電子工作のレベルでは簡易温調式のものがちょうど良いでしょう. 温度センサがコテ先の先端部分についている高級品と比較すると性能は劣りますが、電子工作にはこれで十分です.
- 写真の簡易温調式ハンダゴテは太洋電機産業(グット、goot)のPX-201です. 本体のツマミで設定温度を任意に設定出来ます. 写真のものはツマミが飛び出していて、使っているうちに設定が狂ってしまうことがあるので、上からテープを巻いて固定しています. 現在市販されている製品は改良されて、ツマミは埋め込み式になっています.
- 熱量に余裕があるので(70W相当)、コテ先を交換すれば表面実装部品のハンダ付けから、小型の板金部品のハンダ付けまで幅広く対応出来ます.
- 耐熱性のあるキャップが付属しているので、使い終わったらキャップを締めればすぐ工具箱に放り込むことが出来て便利です.
- 高蓄熱タイプのPX-401も販売されています. また、白光から同等製品としてHAKKO 993/994が販売されています. こちらはボタン交換による半固定式の温度設定になっています.

簡易温調式ハンダゴテ
太洋電機産業(グット、goot) PX-201
- 写真はガス式のコードレス・ハンダゴテです. ライター用のガスが使えます. 圧電式の点火装置内蔵で、ガスの流量(熱量)の調整も出来るようになっています. コテ先を変えて、ホットブローとして使うことも出来ます.
- 同種の製品はいろいろありますが、写真のコテライザー91オート・ミニが換えのコテ先などを一番入手しやすいと思います.
- 熱量に余裕があるので、大きな金属部品のハンダ付けをする際には簡易温調式ハンダゴテとの二丁拳銃(?)で作業をしています.
- 注意しなければならないのは、熱いガスがコテ先近くから放出されることで、配線が密集した箇所や熱に弱い部品の近くでの作業には向きません.

コードレス・ハンダゴテ
中島銅工 コテライザー91オート・ミニ
- 写真左は一般的なスポンジ式(湿式)、右は金属タワシのようなものを使った乾式のコテ先クリーナーです.
- 水で濡らして使うスポンジ式のクリーナーは使用時のコテ先の温度低下が大きいのが難点です. 写真のものはスポンジに穴をあけて、コテ先だけを穴の部分に軽く当てて使えるように改良したものです. 穴をあけるのには、手芸に使う皮用ポンチ(写真手前)を用いました.(スポンジが完全に乾燥した状態で穴あけ作業をします)
- 写真右の乾式クリーナーは使ってるうちに「タワシ」部分が圧縮されて固くなるので、時々ほぐしてやる必要があります.

コテ先クリーナー
右は太洋電機産業(グット、goot) ST-40
- ワイヤー・ストリッパーにもピンからキリまでありますが、一般的には廉価なハサミのような形状のものが良く用いられています. 高級品には付属の金具を使って剥く被覆の長さを設定出来るものもあります.
- 写真のワイヤー・ストリッパーはドイツのC.K tools社製の30013で、少し珍しい形をしています. お値段はかなり高めで、4000円で購入しました. 大変小型で収納に困るようなことはありません. 工具箱から取り出してすぐに使えます.
- V字形の溝を持つ2枚の歯でワイヤーをくわえて被覆を剥きますが、ワイヤーをくわえ込む歯の間隔はツマミで調整出来るようになっています. 剥く被覆の長さもストッパーで設定可能です.



ワイヤー・ストリッパー
C.K tools 30013
- こんな道具があることを知らない人も多いかもしれませんが、昔の雑誌の工作記事には「(熱に弱いゲルマニウム)トランジスタやダイオードをハンダ付けする時には放熱クリップを使いましょう」と決まり文句のように書いてあったものです.
- 今となっては放熱用に使うことはほとんどありませんが、ハンダ付けをする時に細かい部品を押さえるクリップとして重宝しています.

放熱用クリップ
太洋電機産業(グット、goot) H-1S H-1L H-2SL
- 写真左はエンジニアのDZ-03、写真右は20年以上前にある販売店で、ジャンク扱いで段ボール箱に山盛り状態で販売されていたものです.
- 右の製品はアルミ・ダイキャスト製で、各部にバリが出ていたのですが、ヤスリで綺麗に磨いて表面を滑らかにしました. パネルを傷つけずにボリュームの取り付けナットを締めることが出来ます. 一本で様々な大きさのナットに対応出来る点が、ボックス・レンチよりも便利です. 他に同種の製品を見かけたことが無いのですが、どこかで作ってくれないものでしょうか?(特許・実用新案があったとしても、すでに権利は切れているはずです)

ナット回し
- ダイヤモンド・ポイントという名前で呼ばれている工具は他にもいくつかあるようですが、写真はおもに半導体業界で用いられているツールです.
- 金属加工の分野で用いられているマーキング用のケガキ針と似ていますが、ダイヤモンド・ポイントは先端のチップが金属(タングステン・カーバイド)ではなく、ダイヤモンドになっています. 写真のものは軸がプラスチック製でダイヤモンド・チップの交換が出来ない廉価な製品です. 高級品のダイヤモンド・ポイントはカートリッジ交換式のボールペンのような構造になっています.
- 小径の半導体ウェハーならば、これで小さい傷をつけて簡単に劈開することが出来ます. 金属のみならずモールド・パッケージの半導体にマーキングすることも可能です. 半導体のモールドパッケージの材質は微細な砂粒を固めたようなものなので(主成分はSiO2)、普通の工具では歯が立ちません.
- やや特殊な工具ですが、金属部品やモールドパッケージの半導体へのマーキングに便利です. インターネット通販では、金属軸のチップ交換式のものがDポイントペンの名称で販売されているようです.


ダイヤモンド・ポイント
- 昔はステップ・ドリルは大変高価だったのですが、最近はDIYショップや一般の工具店でもまずまずの価格で販売されています.
- 本来は電動工具用ですが、大型のハンドドリルに取り付けて使用することも出来ます.(チャックの小さなハンドドリルでは使えません)
- 刃が薄くて耐久性はあまり良くありませんから、丁寧に扱ってください. プラスチックや薄いアルミ板以外には使わないでください.
- 使用時には必ず切削油を使ってください. 個人の工作ではKURE5-56を使えば良いでしょう. KURE5-56には揮発性があり、使用後にいつまでも工具がベタつくことがありません.
- ステップ・ドリルと後述のバリ取り工具を使うと、シャーシ加工が大変楽になります. 特にタカチなどのプラスチック・ケースを使えばケース加工があっという間に終わってしまいます. 揃えておいて損は無い工具です.

ステップ・ドリル
- メーカーの名前をとってノガ・ツールと呼ばれることもある、大変便利なバリ取り工具です. 先端の刃の部分はクルクル自由に回転します. 板材のエッジや丸穴のバリ取りが簡単に出来ます.
- 以前はかなり高価だったのですが、日本法人も出来て値段も下がり、入手も容易になりました. 日本法人が出来たということは、便利な工具であることが認められて日本でも多くのプロが使うようになったということです.
- 写真はホーザンからバリ取りナイフの商品名で販売されているものです.(ノガからのライセンス品のはずです) 替刃もホーザンから販売されていて容易に入手可能です.
- これも揃えておいて損はありません. 騙されたと思って使ってみてください. ヤスリを使った面倒なバリ取り作業の手間を省けます.

バリ取り工具(ノガ・ツール)